春色の雲

上京一人暮らしの新卒OL、日々おもうことの記録。

吹上奇譚 第一話

 

吉本ばななさん「吹上奇譚 第一話 ミミとこだち」

 

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読了しました。

 

昔からそこまで本を読む習慣のなかった私ですが、先日本好きの友人と神保町を散策していたところ、ふとこの本が目に入ってきたのです。

 

恥ずかしながら、吉本ばななさんの作品を一度も読んだことのなかった私、、、 深い理由はありませんが、ひと目見た時にどこかこの本を読むべきだというメッセージを受け取ったような気がして、その場で購入いたしました。(一言添えると、別に私はスピリチュアルなものに詳しいわけではございません笑)

 

毎日、仕事を終えて晩ご飯を食べ、お風呂に入った後の夜寝る前の時間に、少しずつこの本を読み進めました。それほど盛り上がる場面や緊迫する場面が多いわけではなかったのですが、不思議なことに、気づけばこの本を読みながら私はよく涙を流していました。

 

何気ない日常が、身近な人が、故郷が、吉本ばななさんの言葉で惜しみなく美しく表現されていて、疲れかけてた私の心は内側からじんわりと暖めてもらったような、まさに「読んだ人の心に命の水のように染み込んだ」そんな経験をさせてもらっていたのです。

 

抽象的な表現で申し訳ありません、、

ただ、何故私がこの本を読むたびに泣いていたのか、私もはっきりとわかっているわけではないのです。でも、不思議な力を持った主人公の少女たちや、彼女たちを取り巻く人達の発する言葉に、気づかされ、時々共感し、彼らから大切な何かを教えてもらったような、そんなことを経験していたように思えたりします。

 

ネタバレをしたくないので敢えて詳しくは書きませんが、、、

 

自分をもっと信じること、自由にしてあげること、自分は自分が思うより愛されていたこと、この世界はたくさんの人の気付かれないくらいの優しさでできていること

 

そんなメッセージを、私は受け取ったような気がしました。そして、この本を大切な人達にも勧めたい、話がしたい、そう思いました。

 

第二話を読むのが楽しみです。

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

おやすみなさい、また明日。